海の水はなぜしょっぱい?子供にもわかりやすく解説します!
2022/4/27 3:32:49マリンレジャー
海の水はなぜしょっぱいのか、ご存知でしょうか?
「なぜしょっぱいのか」「いつからしょっぱいのか」「全部同じしょっぱさなのか」。いざ質問されてみると、意外と答えられないものですよね。
この記事では海の水がしょっぱい理由、海の水のでき方、海の水に含まれる塩分の量、場所による塩分濃度の違いをわかりやすく解説します。
おすすめの本とウェブサイトも紹介するので、参考にしてください。
Q. 海の水はなぜしょっぱいの?
海水浴!砂めっちゃ暑い!!魚の群れとかいて綺麗でした!!!海水しょっぱい!! pic.twitter.com/IN6rD36yCv
— しぶや (@kr_fwvs) August 23, 2017
出典:Twitter
A.「塩化物イオン」と「ナトリウムイオン」が多く含まれているから。
海水には地球上にあるすべての元素が溶け込んでいますが、最も多いのが「塩化物イオン」、次に多いのが「ナトリウムイオン」です。
塩化物イオンとナトリウムイオンは、塩の主成分である「塩化ナトリウム」という化合物の材料。そのため、海の水をなめると、塩を溶かした水と似たような味がするのです。
参照:日本地球化学会
Q. 海の水はいつからしょっぱいの?
A. 正確にはわからないが、大陸ができた時期より後だと考えられる
地球ができたのは46億年前で、地表はマグマで覆われ、空には気化した窒素・二酸化炭素・水などが満ちていたと言われています。
2億年くらい経って地球の温度が下がると、空にあった水蒸気が大雨になって地表に降り続け、酸性の海ができていきました。
その後岩石などに含まれていたカルシウム・鉄・ナトリウムといったアルカリ性の物質が徐々に溶け込み、海が中和されていきます。
地上の大陸ができていった時期は35億年前~25億年前頃で、大陸の岩石などから溶けたナトリウムも海のしょっぱさに関係があると言われています。
そのため、海水の成分が現在のものに近くなったのは、25億年前より後だと推測できます。
参照:
Q. 海の水にはどのくらい塩分がふくまれているの?
この2つの水槽、片方には川の水(淡水)、もう片方には海の水(塩分濃度約3.5%海水)が入っています。見た目の違いはありませんね。どうやって見分けましょう? #春の自由研究2020 #三番瀬 #環境学習館 pic.twitter.com/hFCFCjHGzx
— ふなばし三番瀬環境学習館@春休み期間中無休 (@sambanze) April 18, 2020
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A. 3.1~3.8%程度
水に含まれる塩の濃さを表す言葉を「塩分濃度」といいます。
海水のおおよその塩分濃度は3.1~3.8%。海水100gの中に塩が3.1~3.8gほどふくまれている、ということになります。
参照:学研キッズネット
Q. 海の水のしょっぱさは場所によって違う?
オホーツク海(紋別)に26日流氷が接岸しました。オホーツク海の上層は地形の影響で塩分濃度が低く「凍りやすい海」とも言え、世界の海氷の南限でもあります。第2航空群では、気象庁に対する省庁間協力としてオホーツク海の海氷の状況を観測し、航行する船舶の安全に寄与しています。(写真はイメージ) pic.twitter.com/8jC4Qk9Zuu
— 海上自衛隊 第2航空群 (@jmsdf_2aw) January 27, 2021
出典:Twitter
A. 海域によって3.1~3.8%とばらつきがあります。
暑いところでは海水が蒸発して塩分濃度が上がる、河口の近くでは川から淡水が流れ込んで塩分濃度が下がる、北極や南極では氷ができたり溶けたりして塩分濃度が変わるなど、海水の塩分濃度は環境によって変化します。
また、大西洋から太平洋に向かって吹く「貿易風」の影響も受けます。大西洋で蒸発した水分が貿易風に運ばれて太平洋で雨を降らすので、緯度が同じでも北大西洋より北太平洋のほうが塩分濃度が低い、というデータがあります。
参照:学研キッズネット
海の水はなぜしょっぱい?子供に説明するのに使えるおすすめの本とWebサイト
「海の水はなぜしょっぱい?」という疑問に答えてくれる本とWebサイトを紹介します。
海の水がしょっぱい理由の他にも、海に関する疑問の答えが色々載っているので、子供と海の話をしたい方におすすめです。
【本】わが子に「なぜ海の水はしょっぱいの?」と聞かれたら? 尊敬される大人の教養100(講談社)
今日のモーニングストーリーで紹介されていた本📙
— はちみつ🍯 (@bepo201908) January 31, 2021
わが子に「なぜ海の水はしょっぱいの?」と聞かれたら?
様々な分野の教養が詰まった本のようです。読んでみよっと!#FM802 #モーニングストーリー pic.twitter.com/ydlVuM3Y2g
出典:Twitter
「なぜ海の水はしょっぱいの?」「帝王切開の帝王って誰?」など、子供に聞かれたときに使える教養が100種類紹介されています。
「週刊現代」に連載されていた「今週の『へえ~、そうなんだ』」を加筆・修正したもので、大人に向けて書かれた本ですが、意外と知らない豆知識が色々載っていて便利です。
わが子に「なぜ海の水はしょっぱいの?」と聞かれたら? 尊敬される大人の教養100|講談社
【本】海がわかる57のはなし(誠文堂新光社)
『海がわかる57のはなし』本日配本です!海はどうやってできて今の海になったのか。海水の話、海の広さ、深さ、構造など地形の話、海に眠るさまざまな資源の話、海に関わるすべてのことがわかります。http://t.co/GSAlCbb00R pic.twitter.com/jTKy87oE55
— 誠文堂新光社 (@seibundo_hanbai) September 5, 2014
出典:Twitter
「海はなぜしょっぱいのか」「海はどのくらい広くて深いのか」といった素朴な疑問から、「海はどうやってできたのか」などスケールの大きい話まで、図・イラスト・写真を使って解説している本です。
- 海の歴史
- 海水の話
- 海の地形
- 海の資源
- 海洋観測・海洋調査
などなど、海に関する様々な話題がわかるので、海のことを学びたい方におすすめです。
【Webサイト】学研キッズネット
学研キッズネット どうして海には満ち潮と引き潮があるのhttps://t.co/tTeEB7GEL4 pic.twitter.com/JW4Co3QeZa
— MakaGiYatsu (@MakaGiYatsu) October 4, 2016
出典:Twitter
小学生・中学生と、その保護者・教員のためのサイトで、身の回りのことがわかるたくさんのコンテンツが掲載されています。
「なぜ海はしょっぱいの?」など海に関する疑問に対しても、子供が読んでわかりやすいように説明してくれています。
【Webサイト】読む子ども科学電話相談(NHK)
本日もまもなくNHKラジオ子ども科学電話相談はじまります!
— 永田美絵 (@earthtomie) January 31, 2021
さぁ、楽しい天文の時間です⭐️ pic.twitter.com/QZeWuLARnU
出典:Twitter
「人間は昔サルだったけど、恐竜はなんだったの?」「チューリップには目や口がないのに、どうやって生きているの?」「感情がコントロールできなくなるのはどうして?」など、小中学生からの様々な質問に専門家が答えています。
「海の水がしょっぱいのはなぜ? どうやってできたの?」という質問にも、法政大学の教授が丁寧に、わかりやすく解説。
他にもたくさんの質問が掲載されているので、読み始めると止まらなくなってしまうかもしれません。
海の水がしょっぱいのはなぜ? どうやってできたの?|読む子ども科学電話相談
海の水がしょっぱいのは塩と同じ成分が含まれているから!自然の神秘を感じよう
小学生の疑問の定番。海の水はなぜしょっぱいか。その塩はどこから来るのか、に取り組み中。 pic.twitter.com/5Q50JKOgJ8
— 木原 満雄 (@MiguelKihara) August 11, 2019
出典:Twitter
この記事では、海の水がしょっぱい理由、いつからしょっぱいのか、といった疑問に答えてきました。
ひとつ調べてわかると、次から次へと疑問が湧いてきて楽しくなりますね。
紹介した本やサイトでは、知りたいことを分かりやすく説明してくれていますし、楽しみながら読み進められる工夫もあります。
海に関わる様々な不思議を知り、お子さんと一緒に自然の神秘に思いを馳せてみてください。